食道がん・胃がん

消化管のがん

消化管は口から食道、胃、小腸、大腸を経て肛門までのことを指します。食べ物の消化や吸収、排泄に不可欠な臓器です。
消化管の粘膜の細胞が何らかの理由でがん細胞に変わってしまうと、消化管がんになります。進行するとがん細胞が周りに広がったり(浸潤)、他の場所に移ったり(転移)します。さらに、がん細胞が身体の正常組織にとって必要な栄養も奪おうとし(悪液質)、最悪の場合、死に至る可能性もある恐ろしい病気です。
消化管がんは主に、食道がんや胃がん、大腸がんなどがあります。消化管がんは日本人が罹るがんの中で占める割合が高く、約3割を占めています。
進行してしまうと命を脅かす怖い病気ですが、早期発見し早期治療を行えば治癒する可能性も高くなります。

食道がん

食道がんは男性に多く、年齢は60~70歳代が多いです。扁平上皮がんという種類が大多数を占めます。喫煙や飲酒がリスクとされています。

食道がんの症状

初期には自覚症状がないことがほとんどです。ある程度進行してから食べ物のしみる感じやつかえる感じ、体重減少、胸や背中の痛みなどが出現します。
これらの症状がある方はもちろん、自覚症状がなくても定期的な胃カメラ検査をすることで診断が可能となります。

食道がんの治療方法

内視鏡的治療と手術、化学療法、放射線療法などが行われます。
胃カメラ検査に加え、CT検査などの他の検査を組み合わせることで、がんの進み具合がわかります。その結果と患者様の身体の状態を踏まえて、先述した治療方法の中から適した方法を選択します。ごく早期の場合には内視鏡的切除といって胃カメラでの治療が可能ですが、がんがある程度進んでいる場合は、手術や化学療法(抗がん剤治療)、放射線療法を組み合わせて行っていきます。

胃がん

胃がんは日本人に多く発生しやすいがんで、40歳代後半から増えはじめます。塩分の取り過ぎや喫煙、そしてヘリコバクター・ピロリ菌の感染などがリスクとされています。

胃がんの症状

食道がんと同様にで、早期のうちは自覚症状がほとんど起こりません。ある程度進行してから心窩部痛(みぞおちのあたりの痛み)や吐き気、黒色の便や立ちくらみなどの貧血症状、体重減少などが出現します。
これらの症状がある方はもちろん、自覚症状がなくても定期的な胃カメラ検査をすることで診断が可能となります。

胃がんの治療方法

内視鏡的治療や手術、化学療法などが行われます。
胃カメラ検査に加え、CT検査などの他の検査を組み合わせることで、がんの進み具合がわかります。その結果と患者様の身体の状態を踏まえて、先述した治療方法の中から適した方法を選択します。ごく早期の場合には内視鏡的切除といって胃カメラでの治療が可能ですが、がんがある程度進んでいる場合は、手術や化学療法(抗がん剤治療)などを組み合わせて行っていきます。